6180COP25:責任者とともにある災害(La Jornada紙12/3社説)La Jornada紙12/3社説)

 マドリードで開催された「国連気候変動枠組条約の第25回締約国会議」(COP25)の開会式で、国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、地球温暖化を抑制する行動をとらない場合に地球を脅かす“大惨事”について警告、特に温室効果ガス(GEI)の排出の制限を加えるべきだと言明した。

 事務局長は「地球温度を下げる唯一の方法は「化石燃料を制限すること」だとし、「世界気象の最新データによれば、考え得ない限界に達した。最近5年間はいかなるデータに示されたよりも暑くなっており、南極は予想の3倍の早さで減少している。」と述べた。

鉱工業、商業、農業、およびサービス活動によってもたらされる環境への影響はもとより、気候変動は、作物の喪失、干ばつ、洪水の結果として数百万の人々に飢餓をもたらすばかりか、極氷の溶解によって海面レベルが上がり、居住地域を失う人々による大量移民問題を引き起こしかねないことを強調することが重要である。

 後者は太平洋に位置する住民の被害であるが、これに対する行動がまだ取られていない場合、これらのシナリオは、不可避な結果として、前例のない移民の大波につながり、各国の安定性に関係する。

 これまでのところ、GEI排出を抑制するための多国間の政治的努力は、深刻なほど不十分である。 京都議定書(1997)もパリ協定(2015)も満足のいく結果を生み出していない。

 米国とブラジルは、気候変動と地球温暖化の現実を否定する人々によって統治されていることさえ事実である。アメリカのドナルド・トランプは、これらの協力の最初の段階で撤退した。

 すべての証拠に基づいて、この災害を止めるため、地球のすべての政府と社会で責任が共有されているが、この責任は残酷なまでに平等ではない。

 二酸化炭素排出量(GEIの主体) 1300万キロトンを超える中国は、世界で最も汚染度の高い15か国による汚染物質リストのトップであり、600万444千で米国がそれに続く。 欧州連合(4百万499千)、インド(3百万346千)、ロシア(2百万233千)、日本(百万359千)、ブラジル(百万229千)、インドネシア(897千)、イラン( 815千)、カナダ(780千)、メキシコ(770千)、サウジアラビア(709千)、韓国(704千)、オーストラリア(658千)、南アフリカ(581千)。

しかし、国連環境局の排出ギャップに関する2018年報告書によると、そのリストに載っているのは中国、ロシア、日本、インド、ブラジルの5カ国のみで(ブラジルはボルソナロ就任以前)、これらは京都とパリ会議に基づく排出削減の約束を果たした。

これまで、国の経済成長とGEI排出量との間には直接的な相関関係があったが、そのつながりを断ち切り、クリーンで再生可能なエネルギーに基づいて成長すべきである。さもなければ、人類は前例のない世界的な悲劇に向かっていくだろう。

(La Jornada2019/12/3:COP25:desastre con responsables)

ラテンアメリカから見た世界と日本

2004年9月から2012年2月までの約7年半の期間、「ラテンアメリカから見ると」のタイトルでブログを維持していましたが、力を入れすぎて目が痛くなり、撤退しました(通巻6175号)。  スペイン語の勉強を再開したこともあって、ブログも再開しました。

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