6184トランプ、メキシコ麻薬カルテルの「テロリスト」指定を「一時的に」延期(191207)

 ドナルド・トランプ米大統領は12月6日、メキシコのカルテルを「テロリスト集団」として指定することを一時的に「延期」することを決定したと発表した。この措置は先週、アンドレ・マヌエル・ロペス・オブラドール(AMLO)政権との摩擦を引き起こしたもの。

 大統領はツイートで、「テロリスト」のリストにメキシコの犯罪組織を含めるための準備はすべて整っていると述べるとともに、「気が合い、我々と共によく働く人」AMLOの要請で考えを変えたことを示した。

 トランプの発表は、米国司法長官ウィリアム・バーがロペス・オブラドールと会うためにメキシコを訪れた翌日に行われた。

 メキシコ政府は、自国の意見を考慮に入れた米国大統領にほぼ即座に反応し、謝意を示した。

「 メキシコを尊敬し、メキシコ国民を尊敬し、その国家主権を尊敬してことから、ドナルド・トランプ大統領を非常に尊敬している。 」AMLOはタバスコ州の活動中に語った。

 一方、マルセロ・エブラッド外相は、トランプの発表は彼が両国間の「協力が勝利した」兆候であるとし、「良い結果が出るだろう。」と評価した。

 先週、フォックスの元プレゼンター、ビル・オライリーとの会話の中でトランプは、これらの犯罪組織が持つ影響ゆえ、米政府は「テロリスト」のリストにメキシコ犯罪組織を含めるために最近数ヶ月間働いていたと言明した。

「絶対に指定する。過去90日間、これに取り組んでいる。指定は簡単ではないが、我々はそのプロセスに精通している。」

この発言は、メキシコのソーシャル・ネットワークとメディアを騒がせ、同国がAMLOとエブラッドの政治的立場を明らかにすることとなった。

「メキシコは、国家主権の侵害を意味するいかなる行動も認めない。我々は断固とした行動で対応する。」と外相は述べた。

 上記インタビューの中で、トランプは、月初めにモルモン教の家族(6人の子供と3人の女性)が殺害された後、犯罪組織と戦うためにメキシコに支援を提案したと述べた。

「(メキシコ大統領に)我々を受け入れるよう申し出たが、彼は申し出を拒否した。しかし、ある時点で、それをしなければならない。」とトランプ。

 11月のツイートで、メキシコに「迅速かつ効果的に関与し、行動する」ための支援を提案を提供した時、AMLOはその提案を丁寧に拒否し、トランプの政策は「戦争を避けるために」考えられたと述べた。

BBC Mundo2019/12/7:Trump pospone "temporalmente" la designación de los carteles del narcotráfico de México como "grupos terroristas")

ラテンアメリカから見た世界と日本

2004年9月から2012年2月までの約7年半の期間、「ラテンアメリカから見ると」のタイトルでブログを維持していましたが、力を入れすぎて目が痛くなり、撤退しました(通巻6175号)。  スペイン語の勉強を再開したこともあって、ブログも再開しました。

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