6209メキシコ、外交団への「過剰警戒」でボリビアを非難(191224)
メキシコとボリビアは23日月曜日、激しい外交戦を交わした。
すべてはメキシコ外務省の声明から始まった。エボ・モラレス政府の高官が11月に亡命を要請した、在ラパスのメキシコ外交施設の周辺をボリビアの治安組織による「過剰な存在」に「懸念」を表明したもの。
その後まもなく、アンドレ・マヌエル・ロペス・オブラドール(AMLO)政府は、米州機構(OAS)及び米州人権委員会で同じ不満を表明した。
一方、ボリビア外務省はその非難をきっぱりと否定し、メキシコの外交館物に入ることは「不可能」であるとした。
「我々は、ウィーン条約で保護されている外交的免責と特権を尊重する国及び外務省である。」ボリビアのカレン・ロンガリック外相は記者会見で述べた。
AMLO政府は、選挙スキャンダルと軍部の「示唆」で、エボ・モラレスが昨年11月に大統領を辞任した後、この前大統領に亡命を申し出た。
モラレスはメキシコ空軍の飛行機で国を去り、「医学的理由で」キューバに渡り、その後アルゼンチンに亡命するまで、メキシコ政府によって保護されていた。
メキシコの見解によると、ボリビアの情報機関及び治安当局は、11月11日以来、ラパスにあるメキシコの外交本部を監視している。
OASに送られた書簡の中で、ボリビアのエージェントの人員は12月21日以降、平均して「150人」の増加となっており、出入りする外交車のチェックをしようとしていると説明している。
「これらのセキュリティ行動は、我々を保護するのではなく、脅かすものである。」と書簡は述べている。
「メキシコは、適切な措置が実行されると確信している。」
これに対しボリビアの外務大臣は、メキシコの告発について質問されて、ボリビアは「外交的特権に敬意を表している。」と述べ、外国の大使館に入ることを否定した。
しかし、メキシコが中南米カリブ海諸国共同体(Celac)に参加していることを評価した後、それ故「メキシコは非友好的な態度である。」と発表すると、緊張はさらに高まった。
ボリビア外務省によると、Celacの年次議長を務めるラ・パスの周知や同意なしに、メキシコは同機関の首脳会議を招集した。
「その会議を開催するのはボリビアであり、これは手続規則に定められている。」ロンガリックは記者会見で述べた。
これはボリビア内政への干渉である。」
その後の声明でボリビア外務省は、メキシコが「ラテンアメリカとカリブ海の制度と統一」を破ったとし、また、同国の暫定大統領を認めず、エボ・モラレスを支援するメキシコを非難した。
メキシコ政府が、エボ・モラレスに亡命を申し出て以来、メキシコとボリビアの関係は悪化し始めた。
アニェス暫定大統領は、メキシコのその決定に疑問を呈し、さらに後にモラレス政府高官がメキシコ外交施設に避難したとき、その中のフアン・ラモン・キンタナ内務大臣の行動を「テロ」と呼んで、亡命を認めなかった。
メキシコ政府はボリビアの暫定政府を承認しておらず、モラレスは「クーデター」の犠牲者であるとしている。
ボリビア政府は22日、ベネズエラの政権移行を模索するリマ・グループに参加すると発表した。メキシコはAMLO就任以来、このグループと距離を置いている。
○メキシコのBBC Mundo特派員アルベルト・ナハールによる分析
アンドレ・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領にとって、ボリビアの紛争は内政問題となった。
元大統領エボ・モラレスと彼のチームの一部に与えられた亡命は、激しい論争を引き起こした。
この国では多くの人が、ボリビアの暫定大統領アニェスを批判するエボ・モラレスを批判している。
その批判にもかかわらず、メキシコはその立場を維持している。それは一方で、民主的なプロセスで選出されていない政府とは合意しないとの方針であり、ボリビアで起きたことはクーデターだと繰り返し述べている。
また他方では、暫定政権との外交関係は維持している。
ほとんどのアナリストは、緊張が高まっている現在でも、関係の断絶まで行くのは複雑な判断だと考えている。
ロペス・オブラドールは、メキシコ外交の基本である他国の紛争への非干渉への回復を言明している。
OASで、メキシコ大使館に対する「異常な監視」を非難つつも、控えめな調子だったのはこのためである。
そしてこれは、これまでメキシコが70年代、80年代のラテンアメリカにおける武力紛争及びクーデターに対してきた態度と類似している。
この時期、メキシコは公式には中立を保ち、地域の平和を呼びかけていた。
同時に同国は、例えばチリ、アルゼンチン、ニカラグアなどの政治的中心人物の避難、救助、政治的調停を果たした。
BBC Mundo(2019/12/24)La dura acusación de México a Bolivia por la "vigilancia excesiva" a su misión diplomática en La Paz191224
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