6201ベネズエラの危機?:軍への攻撃で、死亡兵士1名と逮捕者数名(191222)

 新たな暗い事件がベネズエラ軍を揺さぶる。他の事件と同様、情報はほとんどなく多くの推測のみである。

 政府によると、22日の日曜日、ベネズエラ南部の軍事施設への攻撃により、兵士1名が死亡し、6人が逮捕された。

 ウラジミール・パドリノ国防相はその日の午後、彼のTwitterで、彼が「テロ攻撃」と呼ぶ事件は早朝の時間に起こったことを明らかにしたが、その場所や参加者数には言及しなかった。

 軍事司令部は、「反政府の過激派分子」によるものだとし、反乱者を追跡逮捕し武器を取り戻すよう指示したと言明した。

 一方、副大統領のホルヘ・ロドリゲスは、責任者のうち6人がすでに捕らえられたが、反乱グループはコロンビアの「民兵キャンプ」で訓練されていた者だと述べた。

 副大統領はまた、ブラジルのボルソナーロ政府が「狡猾な協力」をしたと非難。

 パドリノもロドリゲスも、ベネズエラの反政府勢力やブラジル政府が係わっているとの証拠を提供しなかった 。

 軍司令部は、陸軍と州の治安部隊が残りの「テロリスト」を捜索していると説明した。

 BBC Mundoがアクセスした軍の内部通信によると、1名の「脱走兵士」と見られる者に率いられた「およそ」12人が、グランサバナ市にある513セルバ・マリアーノ・モンティージャ歩兵大隊の施設を占拠し、ライフル112銚、弾薬、2台の軍車両を持ち去った模様。

 この際、3人の兵が「誘拐」されたと見られる。その後、彼らはサンフランシスコ・デ・ジュルアニーの警察署を襲撃し、様々な口径の銃器を盗んだ。

 彼らの逃亡中、軍に遭遇し撃ち合いとなった。

 パドリノ国防省は事件の詳細や正確な場所を明らかにしなかったが、ボリバル州南部の住民は、夜明け時からブラジルとの国境の村、サンタ・エレナ・デ・ウアイレンの地域で「蜂起」が起こったとBBC Mundoに語った。

 ベネズエラの最南端のこの地域は、この数か月でますます不安定で暴力的になっている。

 ペモン族原住民が住むこの地域では、この数ヶ月違法採鉱や暴力事件が起きており、去る11月22日のイカバルでの虐殺など、原因はニコラス・マドゥーロ大統領と野党指導者フアン・グエイドーとの間の権力抗争を超えたものと受け止められている。

 政府は野党を非難することに急ではあるが、これがマドゥロに対する重大な動きの始まりであるかどうかは疑わしい。

 ベネズエラとブラジルとの国境地域は、マドゥーロの反対にもかかわらず、グアイドーが2月23日に「人道支援」の同国への搬入を発表した後、抗議者と治安部隊の激しい衝突の場面となった。

 マドゥーロ政権は、グアイドー議員をワシントンに仕えている者と非難しているが、米国、欧州連合、ラテンアメリカのほとんどの国は、グアイドーをベネズエラの合法的な暫定大統領として認めている。

 グアイドーとベネズエラの野党は繰り返し、軍隊にマドゥロに背くよう呼びかけたが、ごく一部のケースを除き、軍の最高司令部はこれまでチャベスの後継者への支持を維持してきた。

BBC Mundo(2019/12/22):Crisis en Venezuela: el turbio asalto a un fuerte militar que dejó un soldado muerto y varios detenidos en el sur del país

ラテンアメリカから見た世界と日本

2004年9月から2012年2月までの約7年半の期間、「ラテンアメリカから見ると」のタイトルでブログを維持していましたが、力を入れすぎて目が痛くなり、撤退しました(通巻6175号)。  スペイン語の勉強を再開したこともあって、ブログも再開しました。

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