6215ベネズエラ:国民議会の混乱La Jornada紙社説(200106)
ルイス・アルベルト・パラ・リベロがベネズエラ国会の議長に就任することは、この国の一院制の組織の役割が、理論的に果たすべき立法活動よりも、サイネーテ(笑劇)に近いものとなろう。
混乱と恥辱に満ちたセッションの間、記録された投票の記録がないまま、パラは新しい地位の宣誓を行い、「分極化を正し、この不運な状況から抜け出る。」とした。
こうして時はずれな手法で、2015年の合法的選挙のための反マドゥーロ民主統一テーブルのメンバーで、野党である正義第一党の前メンバーであり、公式にこの議会の議長に就任したフアン・グアイドーを追放した。グアイドーは約1年前、ベネズエラの「大統領代行」を宣言された。それが何を意味するにせよ(おそらく彼の法的地位をより明確にするために、ワシントン、そしてその後、いくつかのヨーロッパ諸国は彼を「暫定大統領」として認めようと急いだ)。
暫定大統領としてのグアイドーは、パラの就任に不満を表明する機会がなかった。彼は最高司法裁判所によって地位無効にされた議員と一緒に議会に入ろうとして拒否された。後日、警察が彼の入場を拒んだと公言してはいたが。
また、グアイドーは彼の後任の選挙に出席しなかった。
今回の結果、法的な判断を別にすれば、ベネズエラのボリバル共和国国民議会には現在2人の議長がいることになる。
しかし、2つの選挙の票数、つまりパラを選出したものとグアイドーを是としたものについては、算術的な矛盾がある。立法府の会議後に明らかにされたところでは、今回は出席140人のうち、84人、他の説明では81人が新しい議長に投票したという。一方、現地のエル・ナシオナル紙によると、前回、100人の議員がグアイドーに賛成したという。これで合わせて240人になる。しかし、国会を構成する議員数は167人である。亡命又は難民として国外に逃亡した数を考慮してもこれを説明するのには十分ではない。そのような状況にいる人数は、30人を超えないからである。
一方、ライバルとして共にニコラス・マドゥーロ政権に反対した2人の議長のうちの1人が、マドゥーロを支持することは矛盾している。実際、ルイス・パラはマドゥーロの反対者の明らかな支持を受けただけでなく、そのためにグアイドーの同盟者だけでなく、行政のトップに近いチャベス派の議員の支持も得て、事実上の連盟関係にある。しかしゲリラ的なパロの前歴から、同盟関係は一本の糸のようなものかも知れない。
La Jornada Editorial(2020/1/6)Venezuela: caos en la Asamblea Nacional(200106)
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