6191アルゼンチン、クリスティーナ・キルチネルの権力は?(191209)(その1/4)

 アルゼンチンの政権移行では、大統領でなく、副大統領に注目が集まるのは普通ではない。

 クリスティーナ・キルチネル元大統領は、大統領に立候補するつもりはなく、副大統領に就く、と発表してアルゼンチン人を驚かせたが、二人の「フェルナンデス」の権力関係が議論の的となっている。

 新副大統領の新しい役割は明確で、上院議長を務め議事を進めることである。彼女は、賛否が同数になった場合のみ投票できるが、本当の権力はどうなるか?

 政府の決定にどの程度影響するのか?

 この問題は地元のマスコミを騒がせており、あらゆる種類の憶測を投げかけている。

 元大統領がアルベルト・フェルナンデスを一種の操り人形として操っていると確言する人々がいる。彼らによると、副大統領の候補者が自分のパートナー(大統領候補)が誰であるかを発表するのは普通でないとする。

 大統領チームの中で指揮を執るのは彼女であることを支持する人々は、これを示す2つの事実を指摘している。

 第一に、大統領選挙勝利の夜、祝勝会のためにペロニスタの知事らがブエノス・アイレスに駆けつけたとき、与党の主要メンバーと共に登壇することが出来なかったが、これはクリスティーナの指示だったと、複数の記者は述べた。

 同じ記者は、フェルナンデスが主催した主要な会議では、常に元大統領に席を譲ったとしており、これらに対する最も厳しい批判は、新大統領への「服従」だと指摘する。閣僚及び議会内での権力の配分も「キルチネリスモ」の「アルベルティスモ」に対する勝利だと受け止められている。

 しかし、フェルナンデスはこれらの憶測が正しくなく、新政府で権力を握るのは彼であると何度も明らかにしている。

「大統領は、私になるだろう。」彼はそれについて尋ねられるたびに、明らかにフラストレーションと持って繰り返した。

 確かなことは、連合政権の会議と政治交渉の場はともかく、フェルナンデスは大統領選挙キャンペーンにおいては、議論の余地のない主人公であった。

 クリスティーナは、実際にはそれに参加せず 、健康上の問題からキューバで治療を受けている娘を長期間訪ねた。

BBC Mundo2019/12/9:Asume Alberto Fernández en Argentina: ¿qué poder tendrá Cristina Kirchner? (y qué pasará con los juicios que enfrenta)

ラテンアメリカから見た世界と日本

2004年9月から2012年2月までの約7年半の期間、「ラテンアメリカから見ると」のタイトルでブログを維持していましたが、力を入れすぎて目が痛くなり、撤退しました(通巻6175号)。  スペイン語の勉強を再開したこともあって、ブログも再開しました。

0コメント

  • 1000 / 1000